generator matrix
線形ブロックコードを表現するための行列の1つ。
$ \bold{v} = \bold{u} \cdot G
となるような$ (k,n)行列をgenerator matrix(生成行列)と呼ぶ。
たとえば、k=4, n=7のとき、
$ G = \begin{pmatrix} 1 & 1 & 0 & 1 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 1 & 1 & 0 & 1 & 0 & 0 \\ 1 & 1 & 1 & 0 & 0 & 1 & 0 \\ 1 & 0 & 1 & 0 & 0 & 0 & 1 \end{pmatrix}
というのが生成行列の例。
uの標準基底?がどう移るかを考えれば、コードワードはGの行ベクトルの線形結合で表されることがわかる。
計算コスト考察
線形符号の導入のモチベーションは一切の良い構造を持たない符号では$ 2^k (k + n)の大きさの辞書を持たなければならないということにあった。
生成行列は線形ブロック符号を完全に表現しているので、$ nkの成分でエンコーダを表現できている。
この線形ブロックコードのもう一つの良い性質 =メッセージパートと冗長なチェックパートがきれいに2つに分かれている。
システマチックストラクチャー
$ n-k個のパリティチェック桁があり、これは情報ビットの線形和となっている。このようなものを線形システマチックブロックコードと呼ぶ。
生成行列は次のように分解できる。
$ G = (P | I )
$ \bold{v} の最初の$ n-kビット(パリティチェックビット)が満たすべき方程式と、メッセージパートが満たすべき方程式の組のことを、「パリティチェック方程式」と呼んでいる。